▲単独行最西端 - 毛無山・十二ヶ岳・鬼ヶ岳(1,738m)

2010年10月15日 (金) 00:38



土曜日に友人達と奥多摩に行く予定だったのだが、生憎の豪雨で中止となってしまった。
来週も登る予定があるからと一度は諦めたものの、月曜の天気があまりに快晴っぽいことと、
体育の日なんだから運動しようじゃないか!という衝動を我慢出来ず、
ストックしていた山の中から快晴向きの山を選んで登ってきた。
 
今回は河口湖駅から更にバスに乗る必要があり、コースタイムもかなり長く、
最近の日没時刻を踏まえると、日帰りだとそれなりに強行軍となる。
同行可能なメンバーが限定されてしまうので、こういう山は身軽な時に登ってしまうに限る。

ちなみに今回の山が候補に挙がったのは、夏に登った三ツ峠山からの帰りのタクシーで、
元ハンターという経歴を持つ運転手がオススメしてくれていたから。
その時は薄っすら雲が掛かり、パッと見で結構奥の方にあるような印象だったので
日帰りではキツそうに見えたのだが、後で調べたら何とかなりそうなのでストック。

今回のコースは自宅から一番早い電車→バスを乗り継いでも、
参考タイム通りの時間では帰りのバスに30分ほど間に合わない。
まぁ、長い行程の中で休憩時間を少しずつ短縮すれば何とかなるだろうし、
必要に応じて後半を削るという選択肢があるので、1人で登るには問題無さそうだった。



当日の天気は予報通りの快晴で、真上には雲ひとつ無い青空。
正月明けも、三ツ峠のときも、今年は河口湖方面からの富士山には縁があるらしい。
逆に丹沢方面からはイマイチ縁が無いのだが・・・

河口湖駅から1時間に1本程度運行している「西湖・青木ヶ原周遊」のレトロバスに乗る。
レトロバスには「河口湖周遊」という便もあり、
こちらの方がメジャーな観光スポットを巡るため、バスが豪華で席数も多い。
「西湖・青木ヶ原周遊」はちょっとこじんまりしていて、席数も14ぐらい。

バスで20分強、西湖に抜ける文化洞トンネルの手前にある"毛無山登山口"で下車。
下車したのは、自分の他にもう1人だけ。
ここからは北の毛無山方面と、南の足和田山方面に登ることが出来る。



毛無山へは先の文化洞トンネルのすぐ上を跨いで、穏やかな木漏れ日の道を進む。
背の高い広葉樹が生い茂ってはいるが、鬱蒼とした暗い印象はまったく無く、
南南東から取り付くコースなので、午前中は丁度太陽を背にして歩く形になる。
夏場はかなり暑そうだが、春や秋なら快適なコースだと思う。

道端で目に付くのは、何と言ってもトリカブト。このコースにはかなり多い。
子供の頃にサスペンスドラマなんかで見て、かなり特殊なものだと思い込んでいたけど、
山に行けば案外普通に生えているもんである。
日本の三大毒草といえば「トリカブト」「ドクゼリ」「ドクウツギ」を指すらしいが、
どれもその辺の野山で簡単にお目に掛かることが出来る。

道が左に曲がった辺りから、傾斜がキツくなる。
斜度自体はそれほどでも無いんだけど、かなり扁平な地面がダラダラ続くため、
足首を曲げっぱなしで登らねばならず、見た目よりは疲労が大きい。



登り始めてから1時間強で毛無山山頂に到着。
山頂に出ると一気に開けて富士山や河口湖を堪能出来る。
山頂はそこそこ広くて快適だが、ベンチや景色を眺めながら休める木陰などが無く、
日差しが強い日に長居するのはちょっとシンドイかもしれない。
今回はここからが長丁場なので、荷物は下ろさずに写真だけ撮って先を急ぐ。



次に向かう"十二ヶ岳"は、文字通り12個のピークを持った塊で、
毛無山からだと一ヶ岳→二ヶ岳・・・と順を追って登っていくことが出来る。
中には「これも数に含むの?」という微妙なものもあるけど、
大小のアップダウンを繰り返す変化の多い道程は非常に楽しい。



十ヶ岳まではそれほどの難所も無く、適度なアスレチック感で稜線を歩く。
ロープや鎖が設置された箇所もあるけど、ほとんどは補助的なものだ。
途中、"サンゴハリタケ"という20cmぐらいあるキノコを発見。なかなか美味しいらしい。



十ヶ岳以降の岩場は傾斜が急にキツくなり、
十一ヶ岳と十二ヶ岳の鞍部に設置された吊り橋を越えるといよいよ本番。
クライミングとまでは言わないが、"よじ登る"といった感じの緊張感がある。
非常にグリップの利く岩質なので、気を付けていれば転落の危険は少ないけど、
高所恐怖症の人だとそれなりに怖いかもしれない。

ちなみに吊り橋は多少グラグラするものの、金属製のしっかりしたものなので、
橋から転落する可能性はあっても、橋自体が落ちる可能性は無さそうである。



十二ヶ岳の山頂に到着。



狭いので大勢居ると窮屈そうだが、ここからも西湖や富士山が良く見える。
自分が着いた時には誰も居なかったので、手頃な岩に腰掛けて昼食にした。
更に西には、これから向かう鬼ヶ岳が見えている。



十二ヶ岳を発って直後に急な鎖場の下りがある。
ここだけ北向きで日陰になっているため、前日が雨だと濡れている可能性があり、
他の岩場よりも滑り易いので注意が必要。

また、ここから先は足元が低い笹で覆われているエリアが点在しており、
道に迷う心配は無いのだが、地面の凹凸が見えずに躓き易いので、これも注意。

鬼ヶ岳に向かう前に、ちょっと裏手の節刀ヶ岳(せっとうがたけ)に寄り道する。
十二ヶ岳から見たときに、山頂だけ赤く色付いているのが妙にカワイイ。



この山自体にそこまで特筆すべき点は無いのだけど、
ここまでのルートとこれから先のルートを一望出来るという点で、
余裕があれば是非とも立ち寄って欲しい山である。
上の写真は先程登った十二ヶ岳、右手には鬼ヶ岳が見える。

節刀ヶ岳への中継点である金山以降は、道がかなり穏やかになって歩き易い。
十二ヶ岳前後であまり時間を短縮出来ていなかったので、
サクサク歩いていたらあっと言う間に鬼ヶ岳に着いてしまった。



本日の最高地点1,738m。
山頂は大きな岩がゴロゴロしており、なるほどこれが"鬼"の由来だと納得。
鬼ヶ岳は名前の割に緩やかな山で、遠くから眺めたり、
登っている間は"鬼っぽさ"があまり感じられない。
どちらかと言えば、むしろ十二ヶ岳の方がその名に相応しい峻険さである。



ほぼ360度の展望で、西側には王岳、本栖湖や青木ヶ原樹海も見える。
富士山頂から見下ろす青木ヶ原は、遠過ぎてスケール感が分からなかったのだが、
ここから見るとかなり広大な樹海であることが分かる。
これは磁気がどうのこうのという前に、勝手も分からずに入れば絶対迷うだろう。

今回は全体でコースタイムを30分弱短縮する必要があったのだが、
休憩時間を短くしたため、この時点で1時間ぐらい早く進んでおり、
これなら最終より1本早いバスに乗ることも出来そうだ。

鬼ヶ岳からは西湖西岸の根場という場所に下りる。
根場へは概ね2通りのルートがあって、1つは真南に下りて雪頭ヶ岳を経由するルート、
もう1つは鍵掛峠から回り込んで下りるルートである。
参考タイム上は、前者の方が30分程度早く下山出来るようだ。

雪頭ヶ岳は"せっとうがたけ"と読み、先の"節刀ヶ岳"と同じなのが興味深い。
こちらはシーズンが合えば花が綺麗らしいのだが、今は時季でもないし、
今回は結果的に時間の余裕が出来たので、大回りで鍵掛峠を経由して下りることにした。

鍵掛峠までは小石の混ざった細い山道を下りる。
この小石はザラザラ滑るので、疲労で注意力が低下していると結構足を滑らせるので注意。
この頃には陽が南西に傾き始めていたけど、適度な木陰のコースなので暑くも暗くもない。

鍵掛峠以降は岩稜から離れ、緩やかなスイッチバックの下りが続く。
この辺りはブナやナラ、クリやスギといった具合に植生が色々変わるので飽きない。
道幅が広くて1つ1つの直線が長いので、速度を出し易くて下山向きのコースと言える。



1時間弱で舗装路に合流、ここから15分程で根場に到着。
「西湖いやしの里根場」として観光地化されており、唐突に茅葺き屋根の集落の裏手に出る。
何となく、落ち武者にでもなったような気分である。
山の情感は一気に失せるが、下山直後にうどんやらアイスやらにありつけるのは素敵。
ここからは行きに乗ったレトロバスが1時間置きに出ているので、
予定より1便早いバスに乗って無事に下山完了。

今回は河口湖畔の"開運の湯"に立ち寄って露天風呂を堪能。
残念ながら河口湖は見えないのだが、外湯のスペースが結構広くて開放的だし、
湯温も程好い温さで長湯に向いている。

開運の湯から河口湖駅までは徒歩20分ぐらいなので、
缶ビールを煽りつつGoogleマップのルートナビで道を調べたら、
見事に「ここを通るの!?」というような細い路地を選びまくってくれた。
すっかり陽が落ちて暗い夜道を、廃屋が点々とあるルートで帰れと仰るGoogle先生。
岩場や鎖場なんかより、この帰り道の方がよっぽどドキドキした・・・


今回のコースでは眼下に河口湖と西湖、遠くに山中湖と本栖湖を見ることが出来た。
もう少しで精進湖が見えて富士五湖コンプリートとなりそうなのだが、
それには向かいにある足和田山の"五湖台"が適しているらしい。

今回の道程では、特に十二ヶ岳に関しては、初心者が登るには少しハードな印象。
ただ、そこまで危険が無い範囲である程度の技術習得が出来そうなので、
岩場を登ってみたい人や脱ハイキングを目指したい人には十分オススメ出来る。
全体を通じて雰囲気が非常に良く、展望も申し分無いので、個人的に屈指の山である。





【 登山データ 】

毛無山 1,500m 〜 十二ヶ岳 1,683m 〜 節刀ヶ岳 1,736m 〜 鬼ヶ岳 1,738m(山梨県 御坂山塊)
コース:
河口湖駅→毛無山登山口バス停→毛無山→十二ヶ岳→金山→節刀ヶ岳→金山→鬼ヶ岳→
→鍵掛峠→根場民宿バス停→山梨宝石博物館・河口湖バス停→開運の湯→河口湖駅

参考タイム:7時間弱(山と高原地図参照)/ 実測タイム:5時間30分(休憩時間含まず)

レトロバス下車以降、下山まで水場もトイレも無いので注意。
道はしっかり整備されており、案内板も豊富なので道迷いの心配は少ない。
岩場の上り下りは前日・当日の天候によって難易度が大きく左右されるので、
不安なら快晴の日を選んだ方が良いかもしれない。
今回は一番長そうなルートを設定したが、エスケープルートも幾つかあるし、
節刀ヶ岳や鬼ヶ岳を省くなどすれば、時間の調整は比較的利く方だと思う。


▲三ツ峠山(2010.07.20)
2010年最初の放浪(2010.01.10)
▲富士山(2008.08.10)

富士五湖まるごとナビ レトロバス
コメント
めっちゃいい景色!!!
でも、十ヶ岳以降の岩場の急傾斜
十一ヶ岳と十二ヶ岳のとこに設置された吊り橋
そしてそして
"よじ登る"系の100%アウチなところなど
高所恐怖症の俺にはヤバそうですね(><)
十二ヶ岳の後の鎖場もアウチかな!?

頼みますよgoogle先生。。。じゃなくてホクト先生(笑)

また、スト4行きますっ♪
  • by ハヤト
  • 2010/10/15 3:19 PM
富士山は勿論、手前に見える山々なんかもいいよね。
"高い所が苦手"ぐらいならテンション上がってれば平気だと思うけど、
重度の高所恐怖症だと、十二ヶ岳はちょっとキツいかも・・・

でも、十二ヶ岳がたまたまそういう山というだけで、
この辺の山でも鎖場が無い山は色々あるから、機会があれば是非連れてくよ!

スト4はいつでも待ってるぜ!(笑)
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