▲日本一初登頂! - 富士山(3,776m)

2006年08月06日 (日) 21:28



友人知人10人で富士山に登ってきた。
昨年の夏の終わりに 実家の裏山 に登ってから、周囲に山登りを勧めていたのだが、
まさか富士山という形で実を結ぶとは思わなかった。
 
富士山の登山ルートは主に4種類あり、今回はマイカー規制が敷かれていない「須走口」を選択。
登り始めの「新5合目」が他のルートよりも低い位置にあるので頂上までの総距離は長いが、
難易度としては比較的楽なルートらしい。
メンバーは学校(去年まで非常勤で勤めていた母校)関係者が多いので、土曜の夜に学校に集合。
レンタカーで須走口を目指す。道はかなり空いていて、日付が替わる前に現地に到着することが出来た。

現地で直面した最初の問題は駐車場。
須走口の駐車場は狭く、満車の場合は途中の路肩に停めることになるのだが、
我々が到着した時点で既に満車で、登山口から2キロも離れた路肩に停めなければならなかった。
当然、登山口までの上り坂は徒歩。
当初は午前2時頃にスタートする予定だったが、このようなアクシデントはこれ以降も懸念されるため、
到着後すぐに出発することにする。この時点で午前0時。




現地の天候は星空が見えるほどの快晴で、半袖と長袖を個人差で選ぶぐらいの気温。
ここ数日で蒸し暑くなった東京から比べると、当然ながらかなり涼しいのだが、
歩き始めるとリュックを背負っている背中が蒸れて暑くなってくる。
自分も含めてヘッドランプ初体験者ばかりなので、使用感を確かめながら夜道を歩く。
この時間の新5合目は人影もまばらで、前後合わせて3組程度が居るだけだった。
山小屋前での準備中、メンバーの1人が、先に居た団体の中に高校時代の知人らしき人が居ると言い出す。
確認したところ、何とその人ズバリで、名古屋から来ているとのことだった。
いくら人の集まる場所・タイミングとはいえ、こんな偶然はそうあるものでもない。
開始早々、なかなかのサプライズだった。


0時45分、集合写真を撮って出発。
蛇行する森の中と視界が開ける稜線を交互にしばらく進む。
1人が体調不良を訴え始めたので、ペースを調整しながら6合目の山小屋を目指す。
ただし、経験者が居ないため、十分な調整が出来ていたのかは不明。
実は今回のメンバー10人の中で、富士登山の経験者は1人も居ない。
持ち物などは情報収集すれば補えるものの、実際に登る感覚だけは事前に共有する術が無かった。

2時過ぎに最初の山小屋に到着。ここが新6合目、標高にして2,400m。
既に森林限界を越えており、樹木はほとんど見られなくなっている。
全体を通してこの時間帯が一番寒く、フリースやウィンドブレーカー等を着込む。
高山病対策としてひたすら深呼吸を繰り返していたため、若干過呼吸気味だった。
何事もやり過ぎは逆効果だ。

本6合目を過ぎ、4時を回った辺りから地平線が明るくなり始め、5時で日の出。
天候も引き続き良く、綺麗な朝日を拝む。
7合目で豚汁を食べ、ここからは各自のペースで登ることになった。
俺は体調を崩した友人とその奥さんの3人で最後尾を登った。
後から考えてみると、これが高山病対策として楽なペース作りになっていたのかもしれない。

7合目を過ぎて本7合目、ここからは単独で先に進むことにする。
"本"とか"新"とか同じ合目でも色々あり、これが絶妙に心を挫いてくれる。
必死で登ってようやく次の合目かと思ったら、"本"が付いただけで同じ合目のままだったり、
いい塩梅にゲンナリさせてくるのである。
また、あちらこちらで高山病でダウンしている人を見掛けるようにもなってきた。
高山病の症例に"眠気"があるようなのだが、そもそも徹夜での行軍であり、
高山病で眠いのか単純に眠いのか判別不能。
5分寝たら治ったので、高山病ではないような気もする。




途中で先行していた仲間達を何人か抜いて、9時に登頂。
登り始めてから約8時間は標準よりかなり遅いタイムだが、登れただけでも万々歳。



山頂でメンバーが見当たらなかったので、とりあえず腹ごなしに牛丼を食べる。
実は富士山頂の中でも、本当の意味で最高地点と言えるのは"剣ヶ峰"という場所。
我々が登った須走口の山頂はそれより数十メートル低い位置にあり、
剣ヶ峰に向かうには火口(お鉢)を半周しなければならない。
電波が届かず他のメンバーの状況が分からないこともあり、剣ヶ峰に向かうのは断念して仲間を待つ。
少しして2人と合流出来たので、クッカーでインスタントラーメンとコーヒーを作って堪能した。



ちなみに山頂は観光地化が激しい上に、シーズン中は登山客でごった返している。
朝日や夜空は文句無く美しいが、自然を堪能するという点では他の山の方が良いかもしれない。
スケールはさすが日本一であり、富士山でなければ味わえない部分も勿論ある。


仲間が既に下山している可能性もあるので、11時を過ぎた時点で合流出来ていた3人で下山を開始。
天気は相変わらず素晴らしいままで、雨が降りそうな気配すら無い。
山の天気が変わり易いことを考えると、これほど安定した状態は非常に助かる。
風もほとんど無く、帰りは腕捲りをして丁度いいぐらいに暖かかった。

須走口は登山道と下山道が分かれている。
下山道は"砂走り"という小石と砂によるクッション性が高い特殊な道で、
歩幅を大きくして走り下りることが出来る。
砂走りとしては御殿場口ルートの"大砂走り"が本命で、
須走口ルートは大きめの岩などが混じっていて危険性が高く、あまりスピードは出せない。
砂自体も浅いので、脚への負担もそれなりにある。
それでも上りに比べると雲泥の差と言うか、何と2時間ジャストで下山出来た。
情報は事前に得ていたのだが、実際に体験すると笑ってしまうぐらいに呆気無かった。

先に下りている仲間が居るかと思っていたら、どうやら我々が一番だったらしく、
最終的に全員が揃うまでに4時間を要した。
初富士山の大所帯なので、この程度のタイムラグは仕方無いだろう。
ほぼ全員が登頂出来たようだし、何より目立った怪我が無くて良かった。


21時半に解散、22時半に帰宅。
首周りに日焼け止めを塗るのを忘れていたため、ピリピリと痛む。
やはり山の日差しを甘く見てはいけない。
翌日には唇と耳たぶの上部が水膨れになってしまい、紫外線の恐ろしさを思い知った。


> ▲我が山の原点 - 樽前山 (2005.09.24)
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