▲氷瀑との邂逅 - 川苔山(700/1,363m)

2013年02月19日 (火) 00:04



hikaru氏からの誘いを受け、奥多摩は川苔山の「百尋の滝」に氷瀑を見に行く。
川苔山には昨年末に立ち寄っているが、その際は別ルートから登っていたので、
百尋の滝を見るのは実に4年振り
氷瀑は滝などが凍結している状態を表し、奥多摩では比較的アクセスが容易な「払沢の滝」が有名。
自分も山を始めた頃に払沢を見ようと思ったことがあったけど、タイミングに恵まれず、
ちゃんと見るためにアクションを起こすのは今回が初めてということになる。

 



前日までプランをはっきり決めておらず、夜になってバタバタとスケジューリング。
滝を見て、そのまま川苔山に登ってしまうか、
滝だけ見たら引き返して、ゆっくり温泉にでも浸かるかでしばし思案。
とりあえず完全装備@ホリデー快速で9時過ぎに奥多摩入りして、
あとは現地のテンション&コンディションで決めればいいかとか適当なことを考えていたんだけど、
そもそも日没が早いこの時季に川乗橋10時スタートでは遅かろうということで、
今回は滝だけ見て帰ることに決めた。(可能だけど、コースコンディションが不明なので)




9:35発のバスに乗り、10時少し前に川乗橋バス停で降車。
他のシーズンなら奥多摩発のバスはほぼ満員になるんだけど、今回は10人ちょっと。
川乗橋では我々の他に2組しか降車しなかった。




10時ジャストにバス停をスタート。
ここから1時間弱は緩やかな舗装路をダラダラと歩く。
比較的単調な道ではあるが、全体的に視界が開けているので景色は良く、
ところどころのカーブに巨岩が聳えていたりもして、舗装路にしては割と面白い。
岩壁からは雪解け水が滴ったものが再度凍り付いて氷柱のカーテンを形成している。
コース上に積雪はほとんど無く、周囲の山々も一部北側の斜面を覆っている程度。
これで氷瀑が出来ているのか若干不安になるが、どちらにしても自分の目で確認するしかない。



道中、丁度そろそろ花粉症を引き起こす元凶と言える、杉の花が落ちているのを発見。
今年は当たり年らしいけど、さてどうなることやら・・・




11時前に登山道が始まる「細倉橋」に到着。簡易トイレとベンチが設置されている。
登山道に入った直後に凍結気味の上りが登場したものの、この先しばらくは積雪も疎ら。
日陰の斜面には多少残っているが、滑り易い箇所はほとんど無かった。
ただ、全体的に道が細く、ちょっとした躓きが滑落に繋がるので気を抜かずに歩く。
一番滑り易いと感じるのは、何度も登場する木製の橋。





登山口から30分ぐらいは舗装路の延長のような緩い傾斜が続き、
以降は若干斜度が付いて、幾らかトレッキングらしい感じが出て来る。
・・・と思ったら10分も経たずに百尋の滝が眼下に登場。
山頂を目指す場合、ここから別な山かと思うようなスパルタンな道になるのだけど、
滝で折り返す場合にはほとんど緩やかなハイキングコースに終始する。
最後に滝に下りる際、木製のハシゴが滑り易いので注意が必要。




12時前に百尋の滝に到着。
割とゆっくり歩いても、ここまでなら2時間掛からない計算。
心配していた滝の状態は、バッチリ凍結して見頃の状態になっていた。
何度も来ているhikaru氏曰く、「滝自体の状態としては今まででベスト」とのこと。
割合としては半分ぐらいが凍結し、その間を縫って結構な水量が落ち続けている。
下に積もった氷が薄ら青く輝いて見えるのも美しい。



ひとしきり写真を撮って身体も冷えたし、いつものようにカップ麺とおにぎりで昼食。
おにぎりがすっかり冷えていたので、ジップロックに入れて残ったお湯で湯煎してみる。
お湯が少なかったので完全には温まり切らなかったけど、寒い時季にはオススメ。

到着直後は滝が日陰になっていたのだが、滞在中に少しずつ陽が当たるようになり、
やがて凍結した氷が音を立てて崩れ始めた。
三方を崖で覆われているため、小さい塊でも反響してかなりの音がする。
帰り間際にはかなり大きな氷塊が崩落し、離れたところに居ても怖いぐらいの迫力だった。
氷瀑自体も条件が揃わないと見られないものだが、崩れるところを目の当たりにするのはなかなか貴重。
寒いのが嫌いなので冬場の活動が半減する自分だけど、こういうイベントは冬じゃないと機会が無いし、
自発的には動くまではいかないまでも、上手い話があれば乗せてもらうぐらいはした方がいいかなぁなどと、
都合の良いことを考えてみたり。考えてみなかったり。




登山道に入ってからもアイゼンは不要で、ストックも使用も各自で判断する程度の積雪だったけど、
久々に持ち出したのに使わないのは悔しいので、何年か振りにストックで下山。
ちなみにhikaru氏とはこの手のギアについて、仲間内で一番話が弾む。

特にトラブルも無くバス停まで戻り、15分後にはバスに乗車。
奥多摩駅に戻っても15時半なので、温泉と食事をどうするか車中で相談。
空腹具合と疲労とホリデー快速のタイミングなどを踏まえて、
奥多摩で温泉に入り、食事は新宿まで戻ってからにしようと決定。



奥多摩駅周辺の温泉は幾つかあるけど、立ち寄り湯が15〜16時で終わってしまうところが多く、
実質的な選択肢としては「 もえぎの湯 」が筆頭に挙がる。
それほど収容人数が多いわけではないため、オンシーズンだと立ち寄り客でごった返し、
最悪の場合、駐車場で追い返されるという対応を受けるケースがあるため、
10分強歩いていくには若干リスクが大きいこともあって、普段は敬遠気味。
今回は朝の電車とバス、帰りのバスから考えても奥多摩全体に人が少ないのは分かっていたので、
安心して向かうことが出来た。

泉質は良いが、設備としては並。やはりもう少し広さが欲しいところ。
駐車場脇に足湯が設置されているが、本館の利用客じゃなければ100円取られる。
本館を利用後にわざわざ足湯に入り直す状況も考えづらく、若干疑問。
混雑時で本館を利用出来なかった客を流すためのものと考えるのが妥当か。




16時半のホリデー快速に乗り、18時には新宿に帰着。
何故か結構な距離を歩いて東新宿の山道具屋を冷やかした後、
歌舞伎町入口にあるトンカツの老舗「 すずや 」へ。
昔からボーリングや飲み会の帰りにこの店の「とんかつ茶づけ」が食べてみたかったのだが、
1,500円という"ついで"としては微妙に高い値段と、カロリーに手が出せず、
結局「いつでも行けるけど、いつまでも行けない店」として10年以上が経過してしまっていた。
今日のノリならばと勢い付いて、店のドアを開く。

「すずや」の入口は1階にあるが、実際のフロアは階段を上った2・3階。
外からは店内の様子が分からなかったので、「 和幸 」のようなものを想像していたら、
思いがけずレトロな趣の内装でびっくりした。
創業を考えると、それぐらいの時代感と言えるのだろうが、
ビルの外観からはとても想像出来ない雰囲気で面白い。
完全に今風な山装備の我々は、かなり浮いていただろうと思う。

味付けは基本が「醤油」「辛子醤油」「ハバネロ味」の3種類、
これに新宿店限定の「にんにく生姜醤油」を加えた4種類の中から選択出来る。
hikaru氏は定番の「醤油」、自分は「にんにく生姜醤油」を注文。

やがて、プレートの上にカツと熱したざく切りキャベツが載った「とんかつ茶づけ」が登場。
最初からソースが掛かっている状態なので、そのままご飯と食べるのが基本。
簡単に行ってしまえば、「トンカツ版ひつまぶし」の2段階目を省いたようなもので、
そのまま食べる、ご飯だけにお茶を掛けて食べる、全部まとめてお茶漬けにするかの3形態。
ひつまぶし同様、お茶の代わりに出汁を掛けて食べる「だし茶漬け」はあちこちにあるけど、
「すずや」のものは本当に緑茶を掛けて食べるのが大きく異なるところ。

カツ自体はなかなか美味しくて気に入ったのだが、
お茶を掛けた状態に関しては、自分もhikaru氏も微妙に首を捻る状態だった。
美味しいことは美味しいいんだけど、「A+B=AB」とでも言えばいいのか、
何だかそのままな感じがしてしまい、お茶であることの必然性が感じられない。
「トンカツにお茶を掛ければ、まぁこういう味になるよね」という予想以上の何かを、
我々2人は感じることが出来なかった。
カツ自体が美味しいから、勿論、お茶漬けにしてもそれなりに美味しいのだが・・・
個人的にはここに桜エビを足すなどして、香ばしさと塩味の方向性を変えてみたい。

何となくモヤッとした寸評になってしまったけど、「すずや」のカツはなかなか美味しいので、
今度は普通にとんかつを含めたフライものを食べに行ってみようと思ってます。
氷瀑は素晴らしかったし、時間のロスもほとんど無かったし、念願の店にも行けたし、
1日トータルで非常に充実したイベントでした。hikaru氏、次回もヨロシク!


▲今年の山納め - 川苔山・蕎麦粒山(2012.12.09)
▲今年最後(?)の登山 - 川苔山(2008.12.01)
奥多摩温泉 もえぎの湯 / 名代とんかつ 新宿すずや

 





【 登山データ 】

コース:川苔橋バス停→細倉橋登山口→百尋の滝(往復)

前半分が舗装路、後ろ半分が登山道。
登山道は片側が急斜面になっている細い箇所が幾つかあり、コースコンディションによっては要注意。
何度も川を跨ぐ変化に富んだコースだが、滝の手前まで傾斜らしい傾斜は無い。
ストックは使い易いが、滝に向かって下りるハシゴでは邪魔になるので、そのまま降りないように。
奥多摩駅を発ってからは自販機も含めて調達ポイントは無い。
トイレは舗装路を1時間弱歩いて、登山道に入るところに1箇所。

コメント
いやぁ、この光景を是非見て欲しくてやっとHoktを連れていけて良かった。元々スタイルが違うので、もし凍結してなかったらイベントとして薄すぎてしまうかと思ったけど、残雪を少し歩けたし、滝の凍結具合も”時が止まった”ようで見事だったね。

何より溶けはじめで氷が剥がれ落ちるってのは怖かったけど、なかなかお目にかかれないシーンなので興奮したねぇ。

それなりに観れるコンディションは1〜2月にかけてほんの数日ですが、総合的に恵まれた日だったと思う。

プラス、念願のトンカツ茶漬けをクリアできたのも◎、想像を超える味でなかったのは残念だけど、あーだこーだいう余白ってのは悪くないね。

ノープランだった割には、充実したね。
プチスノートレック良いでしょ。
  • by hikaru
  • 2013/02/19 12:35 PM
あのコースから氷瀑を抜くとイベントとしてのボリュームはかなり落ちるけど、
誘われて行く分には、それぐらいライトでも全然大丈夫なんだと再認識したよ。
自分で組むと、どうしても攻めるプランニングになりがちなので・・・

諸々込みで丁度良いバランスに収まったんじゃないかと。
サンクス。
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