▲雪桜で山初め - 万二郎岳・万三郎岳(1,405m)

2014年01月19日 (日) 00:53



ここ数年で恒例行事となっている、年末年始の山納め or 山初め。
今年はhikaruと伊豆最高峰の天城山に登ることにした。

 

天城山は山名よりもむしろ、石川さゆりさんの「天城越え」の方が有名かもしれない。
天城山と名が付く特定の山は存在せず、幾つかの山々からなる連山と捉えるのが正しいようだ。
今回我々が登るのはその内の最高峰である万三郎岳と、その手前の万二郎岳の2つ。
天城山全体で百名山に名を連ねているので、その半分を歩くようなコースである。

例年は1月下旬ぐらいまで積雪はほとんど無いらしいのだが、12月下旬の寒波、
そして我々が計画している1月3日が非常に寒くなるという予報から、
防寒とスノートレック用の装備が必要になりそうだった。
昨年もほぼ同じタイミングで下田から寝姿山に登ったけど、
この時は小春日和のような暖かさを感じる場面もあったりしたので、
立地上は近くても、真逆の山行になると思われる。



午前2時に家を出て、hikaruの運転で一路伊豆へ。
一般道を繋いで5時間弱、本日の出発地点となる天城高原ゴルフコースの駐車場に到着。
到着した6時半の時点で、辺りは丁度明るくなりつつある状況。
我々の前に5台ぐらいの先客が居て、何組かは車内で出発を待っているようだった。
天城山のスタートとしては基本的にここ一択であるためか、
登山者用の駐車エリアが設けられており、立派なトイレ施設まで用意されている。
(ただし、冬場はトイレが閉鎖されて駐車場のみ利用可能)



山行用の装備に着替え、外に出てクッカーでお湯を沸かす。
今回登る2つの山は、展望があまり期待出来ない山頂であるため、
極力調理には時間を掛けないようにしようと予め相談していた。
食料として持って行くのは、おにぎりとカップスープ類、
あとはコーヒーに奥さんが昨晩焼いてくれたビスコッティという構成。
お湯を先に沸かして魔法瓶で携行し、クッカーを荷物から省いている。




AM 7:00 出発
すっかり明るくはなっていたが、空は雲で覆われて、この段階では微妙なところ。
予報では一応晴れ間もあるとのことだったので、それに賭けるしかない。
気温は2度。




登山道に入ると、一面が雪に覆われていた。
来た時は暗くてよく分からなかったけど、駐車場手前の坂もすっかり凍っている。
やはり昨年のクリスマスに降った雪がしっかり残っているようだ。
登山道は結構踏まれているので、ほとんどの部分は踏み跡が見えるし、
雪自体も溶けて凍ってを繰り返して適度に固まっているので歩き易い。
登っている分には、アイゼンかトレッキングポールのいずれかがあれば不安が無さそうだった。



AM 7:30 四辻分岐
登山口からここまでは、緩やかな下りが多い。
そのまま南下すると万二郎岳、西に折れると万三郎岳、という形で分岐している。
今回は万二郎経由で万三郎を目指すので、ここは直進して南下。




四辻を過ぎてようやく上りが始まるが、非常に緩やかなので楽々歩ける。
中程度の高さの木々に囲まれて視界は良くないものの、
広葉樹ばかりなので今時季は葉が落ちて鬱蒼とした感じではない。
このコースは過保護なぐらいに指導標が多く、日英中韓対応のものもあったりすることから、
比較的最近になって整備が行われていることが分かる。

見上げると万二郎岳の山頂付近がガスに覆われいて、若干ゲンナリしつつ歩を進める。
階段の端など、雪の下から凍結した箇所が覗いていたりするが、
目視出来る程度だったので、気を抜かなければ転倒の危険は低い。
山頂手前で若干勾配が上がるが、それでもやっと普通の上りといった程度。



AM 8:30 万二郎岳山頂に到着
木が多く、展望の少ない山頂。
南側の斜面が若干開けているが、想像通りガスっていて遠くを見渡すことは出来ない。
その南斜面から冷たい風が吹き上げるため、体感温度はかなり低い。



うっかり朝食を食べずにスタートしてしまっていたため、この時点で既に2人とも腹ペコ。
寒さに震えながら、持参したおにぎりと豚汁を胃袋に収める。
湯気を立てていたはずの豚汁がみるみる冷たくなっていくのが悲しい。
強風により、流れる雲の間から時折展望が得られたのが僅かな救いか。




AM 9:15 万二郎岳を出発
ここからは下りが続くため、軽アイゼンを装着する。
靴底に収まるコンパクトな6本爪なので、歩く感覚は非装着時とあまり変わらない。
山頂はガスで視界が今ひとつだったが、少し下ると気持ちの良い青空が現れた。
正面に見える万三郎岳も上に雲が掛かっているが、万二郎よりは薄いので大丈夫そうだ。


▲ 別ウィンドウでパノラマ写真を表示します


下り始めて5分ほど、木立の少ない稜線が本コース一番のビューポイント。
北西の雲海の上に、見事な富士山が姿を見せている。
雲の上に浮いたように見える富士山は金峰山でも見ているが、ここからの方が近くに見える。
伊豆の山に昔から登っているというハイカーの方曰く、正月の積雪も珍しいし、
ここまで綺麗に見えるのもかなり珍しいとのこと。
万二郎岳の山頂が散々だったので、この日の展望はあまり期待しないようにしていたけど、
これは願ってもないサプライズ。
目指す万三郎岳も山頂からの展望は得られないようなので、ここでしっかり堪能しておく。



▲ 別ウィンドウでパノラマ写真を表示します

そこからあと少し岩場を下り、しばらくは"馬の背”と呼ばれる緩やかな尾根歩きが続く。
幅の広い尾根のため、切り立った箇所が一切無く、滑落の危険が無い代わりに、絶景も少ない。
途中、地図では"アセビのトンネル"と書かれている直線があり、花の時期には良さそうだ。
葉の落ちた今時季も陽だまりが心地よく、なかなか楽しいポイントだった。
しばらく登ってから振り返ると、万二郎岳が綺麗に見えた。山頂のガスも晴れたらしい。



万三郎岳もそこそこの傾斜が現れるのは山頂手前の15分ぐらいからで、
その辺りから、高い樹木の枯れ枝に樹氷がビッシリと付く光景が見られるようになる。
先のビューポイントから見たときに、木々が真っ白くなっていたので期待はしていたのだが、
近くから見上げると、まるで純白の桜のようだ。
風が吹くと細かい氷が飛んで、キラキラと輝く。これはその場に居ないと味わえない。





AM 10:50 万三郎岳山頂に到着
こちらも木々に囲まれて展望はあまり無いが、ベンチや山域マップが設置されている。
山頂自体は万次郎より若干狭く、人が多い時季には混雑しそうだ。
ここではホットコーヒーとビスコッティで大休止。




30分ほどの休憩を終えて、下山を開始。
来たルートを折り返す人も居るようだが、我々は初めてなので、未踏のルートで下る。
往路はスタート直後の四辻分岐から時計回りで南→西と登ってきたので、
復路は北→東と"Oの字"を描くように下山する。
万三郎の山頂からは、最初に天城峠方面に延びる天城縦走路を西へ進み、
15分ほど下ったところの分岐で北に折れるルートになっている。
分岐までの尾根道では、北側に富士山、南側に伊豆半島の南側が覗くポイントがある。
展望はこれが最後となるので、ここでしっかり見納め。




四辻までは往路の万二郎岳のようなポイントは無く、傾斜もここまでより急となる。
特筆すべき危険な箇所は無かった気がするが、結構延々と歩く形になるので、正直若干ダレる。
沢なり大岩なり、何か1つぐらい目を惹くものがあればアクセントになるのだけど・・・




PM 1:25 万三郎岳から2時間で四辻に到着
PM 1:45 天城高原ゴルフコースの駐車場に帰着

休憩を含めて8時間弱、休憩を除けば6時間強といったところ。
ガイド上のコースタイムが5時間となっているので、1時間程度オーバーしている計算となる。
単純にスローペースで歩いたことと、雪道の影響を考えると概ね想定通りと言える。




帰りがてらに伊東に立ち寄り、「七福神の湯」の1つである「弁天の湯」に浸かる。
その名の通り、七福神の名を冠した共同浴場だが、実際には他にも幾つか浴場が存在している。
弁天の湯は伊東駅から歩いて5分ほどの路地裏にあり、入浴料は250円と格安。
1つの大浴槽を囲むようにして壁に洗い場が設置されているのが特徴的だが、
基本は銭湯とほぼ同じスタイル。石鹸やボディソープといったものは置かれていない。
我々が入ったのは15時ぐらいだったが、既にそこそこの人が利用していた。
温泉とは違った気楽さや地域性を感じられるし、今のご時世に250円というのも破格。
都内の銭湯が値上げを続けている状況を考えると、安定して利用客を確保出来ているということか。
(または助成金のようなものでバックアップされている?)



昼食が早かったこともあり、伊東で夕飯にしようと思っていたら、
目星を付けていた居酒屋が中休みに入ってしまっていて、夜の部まで1時間以上待つことが判明。
帰り時間を考えると、ここでそんなに待っても居られないので、
駅で立ち食いそばを啜って伊東を後にする。
サブ案として真鶴で船盛りという目論見もあったのだが、既に下道は渋滞が始まりつつあり、
オーダーストップまでに辿り着けるかも若干微妙なタイミング。

山と風呂でこの日の目的は8割方達成されていたので、変に悪足掻きせず、大人しく帰ることにした。
駅でそばを食べていたのが、結果的に都内までの繋ぎとしてはベストチョイスだったと言える。
しばらく続いた渋滞も、真鶴道路を過ぎた辺りから一気に解消されて、覚悟していたよりスムーズに帰京。
さて何を食べようかと思案した挙句、最終的に行き着いたのは自宅近くのスシロー。
伊豆まで行っておいて回転寿司かと思われるかもしれないが、気楽に好き勝手に食べ散らかせるというのは、
ここまでの勢いを維持したままイベントを終えられるという点で割と重要だったのである。




スシローでたらふく食べて腹を満たし、22時に解散。
年末に購入したトレッキングポール、あまり活躍の場が無かったアイゼンのチェックが出来たし、
心配していた天気も中盤以降は快晴に変わって抜群の山行日和に恵まれた。
まずは今年を占う上で幸先の良い山初めになったと言えそうだ。

hikaru、今回もサンキューです。


▲2013年山初め - 寝姿山・高根山(2013.01.08)
▲新年早々地獄詣で - 鋸山(2012.01.06)
伊豆・伊東観光ガイド 七福神の湯
 





【 登山データ 】

万二郎岳 1,299m 〜 万三郎岳 1,405m(伊豆半島)


コース:天城高原ゴルフ場→四辻分岐→万二郎岳→馬の背→万三郎岳→四辻分岐→天城高原ゴルフ場

・天城高原ゴルフ場→万二郎岳
天城高原ゴルフ場に立派なトイレがあるが、冬季は閉鎖されている。
四辻までは緩やかなアップ→ダウンと続き、四辻以降は徐々に高度を上げる。
山頂手前で若干傾斜がキツくなるが、一般的な登山道レベルで区間も短い。
山頂を含めて展望はほとんど無く、広葉樹中心のグネグネとした道が続く。

・万二郎岳→万三郎岳
万二郎岳山頂直下で少し急な下りがあり、そこが富士山のビューポイント。
下り坂はそれほど続かず、すぐに緩やかな尾根道に変わる。
尾根としてはそれほど展望が多いわけではないが、万三郎への上りが始まると、
後ろに万二郎が見渡せるようになる。
万三郎も山頂手前で若干傾斜が急になるものの、やはり短い区間で終わる。

・万三郎岳→シャクナゲコース→天城高原ゴルフ場
登山道の崩落により、数年前にコースが変更されたらしい。
山頂から縦走路を西に下り、分岐で北側に曲がる。
万二郎経由のコースとは違い、こちらは長い下りがしばらく続く。
下り切った後は山裾・山間を巻くように進むため、やはり展望に乏しく、
細かなアップダウンを繰り返す。
花の時季にはシャクナゲの群生が見られるようだ。

全区間を通じて、水場やトイレは存在していないので、事前の準備が必要。
タイミングによってはしっかり積雪があり、アイゼン等の携行が望ましい。

コメント
いやいや、こういうまとめは経験の復習で助かります。

同じ半島でも去年と違うってのは不思議だったね。
それに冬ならではのコース状態、澄んだ空気の恩恵は十分に楽しめたね。

整備されているし、バスも利用することを考えれば日帰りでこれる山として初心者にもトライしやすく時期で展望と花もあるから良い山かと。

ビスコッティ旨かったです。
今年も安全登山、よろしくお願いします。
  • by hikaru
  • 2014/01/20 12:40 PM
うっす、夏場はシンドそうだけど、花の時季にはまた登ってみたいね。
天城峠の方に抜けるコースも未踏だし、次はそっちまで足を延ばしますか。
  • by hokt
  • 2014/01/20 1:21 PM
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