▲断崖の楽園再訪 - 乾徳山 (2,031m)

2015年05月23日 (土) 23:59



4年前 に友人と登った乾徳山。
よく一緒に登っているもう1人が残念ながら参加出来ず、彼にとって悲願の山になっていた。
(2日連続山行の2日目だったので、参加出来ない方がむしろ普通な気もする)
今年は折悪くその3人で山初めが出来ていなかったため、彼の悲願成就を期して乾徳山へ。
 
前回は確か、塩山駅から出ているバスの始発が8時10分だったはずなのだが、
この4年の間にダイヤ改正があったようで、今回調べると8時30分に変更されていた。
全行程がそこそこ長く、帰りの終バスが17時前ということを考えると、
出発が20分遅れることは最終的に思わぬ痛手になりかねない。
しかし、帰りのバスは1時間近く遅い便が増えているので、結果的に前回より余裕が出来ている。
(乾徳山帰りのバスは2社運行しており、前回は片方を見逃していた可能性もある)

山と高原地図 のコースタイムを元にすると、山頂での昼食を30分、
他に休止時間を設けない設定でもバスの最終便に10分届かない計算となる。
前回はコースタイムから50分短縮出来ているので、多分この3人なら十分安全圏だが、
アクシデントが発生する可能性もあるし、短縮前提のプランはなるべく避けたいところ。
基本的にはバスで帰ることを前提としつつ、最悪タクシー利用も頭に入れておくことにする。




八王子駅のホームで合流して、中央本線で塩山駅に7時49分到着。
前回のバスがそれなりに混雑していたので1本早い電車にしたが、さすがにまだ列は出来ていない。
それでも次の電車で大勢が押し寄せたため、1台では乗り切れない状態になった。




9時2分に乾徳山登山口のバス停に到着。我々の他に下車したのは10人ぐらい。
西沢渓谷まで向かうバスなので、大半はそちらに向かうのかもしれない。
バス停付近はトイレやベンチなどがあり、登山客用にそこそこ整備されていて有り難い。
今回も天候に恵まれて、今のところ雨が降る気配は感じられない。





川沿いの緩やかな舗装路・林道を経て、9時40分に登山口からスタート。
ここから1時間はあまり展望の無い道が続く。
傾斜はそこそこあるものの、ほとんど一定なので、ペースが定まればそれほどキツいこともない。



10時ジャスト、登り始めて20分、前回まさかの見逃しをしてしまった「銀晶水」。
4年前は看板とか無かったような気がする。どう見ても新しいし。
チョロチョロ出ている程度なので特別感は薄いけど、一息入れるには丁度良いタイミング。




10時30分、銀晶水から30分ちょっとで「錦晶水」。
「銀」と対を為すなら「金」では?とも思うのだが、そう単純な話ではないらしい。
こちらは小さなコップなんかも置かれていて、銀晶水より幾らか水量が豊富。
ちなみにこの錦晶水、増えつつある鹿の糞による水質汚染が懸念されているそうで、
気になる人は飲むのを避けた方が良いかもしれない。

この辺まで登ると木々の間隔が少し疎らになり、所々で背後の展望が得られるようになる。




錦晶水から間も無くの国師ヶ原十字路を跨ぎ、30分弱登ると扇平。
国師ヶ原前後は比較的歩き易く、正面に乾徳山山頂が望めるようになる気持ちの良いポイント。
この辺は鹿が居るんだよねと思っていたら、早速遭遇。お出迎え、痛み入ります。




▲ 別ウィンドウでパノラマ写真を表示します

扇平に着くと背の低いススキの草原に変わり、前方の視界が一気に拓ける。
気分が良くなって、扇平の象徴である「月見岩」まで自然と足早になってしまうのだが、
月見岩までの斜面は何気に急勾配で、しかもパッと見の印象よりも距離がある。
気持ちが早って急ぎ過ぎると、地味に体力を削られるので落ち着いて登りたい。




11時に月見岩。
個人的には山頂よりも、ここに到達した時の方が達成感が大きい。
家人謹製のカントリーマァム的な焼菓子でスタミナ回復を図る。旨い。






月見岩から若干の緩やかな上りを経て、いよいよ岩場エリアがスタート。
最初はちょっとした岩と木の根が入り混じる程度だが、
ほどなくして巨岩の間を縫うように上るアスレチックコースへと変貌する。

▼ 別ウィンドウでパノラマ写真を表示します




扇平以降は一旦展望の無いエリアとなっていたが、
巨岩エリアからは鎖場を1つを越える度に、目を見張る好展望が与えられるようになる。
ただ、緊張感も相応に高まっていくので、あまり遠くばかりも見ていられない。

この辺りの雰囲気は、前回の記事 からリンクを貼っている動画を視てもらうと分かり易いかも。
(画面が非常に揺れるので、遠目で凝視しないように視るのがオススメです)



途中、空を見上げると見事な虹が太陽を囲っていた。
雨上がりでもないのに、こういう形で虹を目にすることになるとは・・・





何度かの鎖とハシゴを経て、いよいよ最後、鳳岩(おおとりいわ) の長い鎖が登場。
2回目なので気持ちの余裕はあったけど、やはりこの断崖はインパクト絶大である。


▼ 別ウィンドウでパノラマ写真を表示します


12時少し前に乾徳山の山頂に到着。
コースタイムより1時間半早かった計算だが、そこまで慌てて登ったつもりも無かったので、
この3人のペースを踏まえてもちょっと予想外の早さだった。



山頂は岩だらけと言うか、むしろ岩で出来ていると言うのが正しい。
平らな場所の無い狭い山頂なので、人が増えると腰を下ろせる場所の確保が大変。
裏手の端に何とかスペースを見付けて、ようやく荷物を置くことが出来た。



扇平の時点で富士山に雲が掛かり始めていたので、山頂では見えないことも覚悟していたが、
この日は山頂でも綺麗な富士山を眺めることが出来た。
360度の展望は勿論健在で、前回はあまり意識していなかった 金峰山 の五丈岩もバッチリ。
前回以上の素晴らしいコンディションで登頂することが出来て感激。




今回はかなり暑くなることが予想されていたので、早くも夏モードで冷やし担々麺を用意。
そして、これまた夏山恒例の融けた氷水によるアイスコーヒーで乾杯。
このメニューだとクッカーを置いてくることが出来るので、身軽に登れるのも嬉しい。






予定では30分で下山することにしていたけど、余裕があったので1時間ゆっくり休んで下山を開始。
前回同様、裏手の北側斜面から反時計回りに巻いて下りるコースで下山する。
山頂直下の10分ぐらいはかなりゴツゴツとした岩場を縫って下りるので、なかなか楽しい。
以降は国師ヶ原十字路までダラダラ下るだけだが、一応破線ルートなので気は抜かないようにしたい。




国師ヶ原直前の高原ヒュッテ(避難小屋)。
前回見た時よりも綺麗になって、バイオトイレが複数設置されるなど快適な施設に変貌している。
他の方のブログを読むと、昨年の秋に改修が行われたようだ。
次回はここで1泊して、山頂で朝日を拝むプランも良いかもしれない。

小屋の周りは人から餌が貰えることを期待してか、鹿が多数ウロウロしているが、
塔ノ岳の鹿よりは人慣れしていないようで、あまり近寄ると逃げていく。





14時手前。国師ヶ原を過ぎて、下りは道満尾根方面へ。
車も通れる砂利道を歩き、10分も経たずに富士山の展望ポイントが現れる。
確かにこのコース上では貴重なポイントだが、扇平や山頂に比べると印象は薄い。
この頃には既に薄っすらとしか見えなくなっていたので、1枚だけ写真に収めてそのまま通り過ぎた。




14時過ぎ。車道出合から道満尾根に入る。
看板には「道満尾根」としか書かれていないが、スタート地点の乾徳山登山口バス停に戻るには、
この道満尾根に入って徳和方面に下る必要があるので注意が必要。
ここから先はあまり特徴の無い樹林をひたすら下りていくことになる。
展望や変化はほとんど無い代わりに、比較的歩き易くタイム短縮を狙えるコースだ。




15時に登山道を抜けて舗装路に合流。
ここからバス停までは時間にして10分程度だが、微妙に誘導が途切れている箇所があり、
適当に歩いていると余計な回り道をする羽目になるので気を付けたい。




バス停近くの自販機で缶コーヒーを購入。
前回、ここで「あたたか〜い」を選んだら常温の生温いコーヒーが出て来るという災難に遭い、
今回は満を持してのリベンジである。
正直、今回も生温いコーヒーを出されてネタにしたいぐらいの気持ちで挑んだものの、
残念ながら(?)しっかりと冷えた美味しいコーヒーが出て来た。



帰りは時間に余裕があったので、バス時間を意識せずに下りてきたのだが、
我々の到着直後に最終便より2本早いバスが来るというベストタイミング。
山頂できっかり1時間滞在しても、トータルで2時間弱短縮していたのが運良く活きた。
帰りのバスもやはり西沢渓谷からの便なので、我々が乗り込む乾徳山登山口バス停の時点で、
1台では乗り切れず、間も無く到着した増発便さえも満杯になるぐらい盛況していた。





往路と同じく30分で塩山駅に戻り、中央本線で1駅東京寄りの勝沼ぶどう郷駅で下車。
目指すのはすっかり定番となっている『 天空の湯 』。
早く下山して早いバスに乗れたお陰で、まだ明るい内に温泉に浸かることが出来た。
お風呂から上がった後は、やはり定番のジョッキで乾杯。



最後は八王子に立ち寄り、二郎系のラーメン屋『 田田 』で夕飯にする。
今までは立川でのトライが多かったけど、立川の二郎は山帰りのサイクルとマッチさせづらく、
今後はここが "山帰り二郎" の定番になりそう。

兎にも角にも、ようやく実現したこの3人での山開きが最高の形になって良かった。


▲久々の連日山行 - 乾徳山 (2011.10.12) / ▲紅葉&新エリア開拓 - 金峰山 (2013.11.18)
ぶどうの丘 天空の湯

 




【 登山データ 】

乾徳山 2,031m (奥秩父山塊)


コース:乾徳山登山口バス停→乾徳山登山口→国師ヶ原十字路→扇平→乾徳山山頂→水ノタル→
→高原ヒュッテ→国師ヶ原十字路→車道出合→道満尾根→徳和峠→乾徳山登山口バス停

・乾徳山登山口〜国師ヶ原〜扇平
バス停付近は自販機とトイレが利用可能。食事処もあるが、朝方は開いていない。
バス停から登山口までは緩やかな舗装路がメイン。
登山口から国師ヶ原までは、あまり展望の無い樹林帯が続く。傾斜はそれなりだが歩き易い。
銀晶水と錦晶水で水の補給が可能。国師ヶ原分岐から西に進むと高原ヒュッテがあり、トイレを利用出来る。
扇平で一気に見晴らしが良くなるが、月見岩までは結構傾斜がキツめ。

・扇平〜乾徳山山頂
扇平を過ぎると、ゴツゴツとした岩場メインの上りが始まる。
以降は山頂までストックを活用出来る区間が無いので、使っている場合はここで収納しておくと良い。
岩場以降は道が狭く、先の鎖場の関係でプチ渋滞が発生する。
大岩の間と通過するようになると、間も無く細かい鎖場が続くようになり、最後は鳳岩が登場。
鳳岩は足掛かりがしっかりあるので、見た目のインパクトの割には上り易い。
ただし、滑落すれば当然タダでは済まないので、最後の最後で気を緩めないように注意したい。

・乾徳山山頂〜水ノタル〜国師ヶ原十字路
山頂からのスタート位置が若干分かりづらいが、北側から巻くように迂回下山堂を下る。
山頂直下の15分ほどはダイナミックな岩場だが、水ノタル以降は普通の岩混じりの樹林帯。
国師ヶ原手前に高原ヒュッテがあり、避難小屋だが綺麗なトイレが設置されている。

・国師ヶ原十字路〜車道出合〜道満尾根〜徳和峠〜乾徳山登山口バス停
車道出合までは車が通れる広い砂利道になっている。
車道出合から道満尾根に入り、特徴の無い登山道をひたすら下って徳和峠で舗装路となる。
道満尾根の途中に道満山があるが、意識していないと気付かないような存在感の無いピークだ。
徳和峠からバス停までは所々に看板が出ているが、途中で途切れたりしているので地図で確認したい。
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