▲山と温泉の協奏曲 - 那須岳 2日目 (1,917m)

2017年07月16日 (日) 20:00

1日目 からの続き。

明け方3時半に起床。
山小屋での朝は大抵そうだが、概ねアラームの10分前に自然と目が覚める。
昨晩は21時半に就寝しているので、これでも6時間は寝ていたことになる。
2時間程度の仮眠でスタートした昨日とは違い、寝起きからエンジンの掛かり具合は良好だ。


 

 


外も部屋もまだ真っ暗なので、ヘッドライトの灯りで風呂道具を搔き集めて外に出る。
我々以外に露天風呂で夜明けを待つ人は居なかったようで、貸切状態の湯舟に広々と浸かる。
昨日の時点で今日の午前中は快晴、午後から雨になる予報だったはずだが、
今のところは全体的に雲が多く、昨日よりも晴れるようには見えない空模様だ。
やはり、昨日の内に三本槍まで足を延ばしておいて正解だった。

4時を回ると徐々に空が白み始め、4時半には朝焼け。
露天風呂は南西が開けたロケーションなので、残念ながら日の出を見ることは叶わないが、
山間の露天風呂に浸かって静かに朝を待つというのは特別感があって素晴らしい。
この頃になると、他の宿泊客も数人訪れてきた。



 


部屋に戻って身支度を済ませ、5時少し前に出発。
キッチンは6時半の朝食に向けて慌ただしくなり始めている。
見送りに出てくれた女将さんと、昨日の雨も踏まえて「山は早発ちに限る」と話して宿を出た。
女将さんだけではなく、宿の方々は皆さん非常に気持ち良い接客で快適に過ごせました。
ありがとうございます。

さて、すっかり陽は昇っているはずだが、やはり昨日よりもスッキリしない曇りがちの空だ。
昨晩長雨にならずに済んだお陰で、足元がそれほどぬかるんでいなかったのはラッキー。
2日目は昨日三斗小屋温泉に来た道ではなく、まずは南回りで"峰の茶屋跡避難小屋"に向かう。
昨日のルートはゴツゴツとした小さな岩が多く浮いていて気が抜けなかったが、
こちらはアップダウンが少なく、道も安定していて非常に歩き易い。
もし途中で昨日のような豪雨に見舞われたとしたら、こちらのルートで旅館に向かう方が安全だろう。




5時半に沼原分岐を過ぎて、間もなく"延命水"と書かれた水場が現れる。
梅雨時期で降水が多いせいか、水量が豊富だし冷たくて美味しい。
山と高原地図には水の流れまで描かれていないが、無間谷という沢に架かった御沢橋も渡る。



 


6時手前で那須岳避難小屋の脇を通過すると、峰の茶屋跡避難小屋までガレ場を一気に上がる。
一見傾斜がキツそうな印象ながら、実際に歩いてみると非常に歩き易く、距離も短いので楽な区間だ。
展望が回復するので気分も良いが、風は通るので悪天候時の印象が大きく変わりそうな印象もある。

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6時半に峰の茶屋跡避難小屋に到着。
ここからロープウェイ山頂駅までは、お鉢を巡っても1時間弱で着いてしまう。
この時間はまだひんやりと涼しかったので、クッカーでお湯を沸かしてコーヒーで小休止。

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昨日と逆走する形でお鉢を巡り、7時過ぎには茶臼岳山頂。
ブーンというけたたましい音が聞こえると思ったら、ドローンを飛ばして空撮している人が居た。
山番組などで映像を観ているので非難出来る立場でないけど、若干興醒めな感じがしてしまうのも確か。




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茶臼岳からロープウェイ山頂駅までは、上りよりも幾分長く感じる。
昨日は到着直後でテンションが上がっていて感じなかっただけかもしれない。
このコースに限ったことではないけど、ガレ場は下りの方がスリッピーで気を遣うのが影響しているのかも。

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7時半にロープウェイ山頂駅に到着。
始発は10分後なので、ほぼロスタイム無しの完璧なスケジュールで下山することが出来た。
家に帰るまでが遠足(山行)だけど、まずはここまで無事に戻れて何よりだ。


 


山麓駅に降りて車に戻り、今度はすぐ近くの 北温泉旅館 に向かう。
今回は山行であることは勿論、それと同等もしくはそれ以上に温泉のウェイトが大きいプランになっている。
北温泉旅館は個人的に十数年前から行きたいと思っていた温泉なんだけど、
車が無いと行きづらい場所なので、ずっと実現出来ていなかった。
那須岳を選定した時点では北温泉が近いことに気付いていなかったのだが、
8時台から利用可能な立ち寄り湯を探していたら偶然引っ掛かったのである。
秘湯系の温泉本では定番の宿ながら、広く認知されたのは映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地に
使われたのが切っ掛けではないだろうか。
山麓駅から車で15分という、もう我々のために在ったと言っても過言ではないぐらいの好立地。(過言)





秘湯感抜群の佇まいで我々を迎える北温泉旅館。
江戸時代からの歴史ある温泉宿であり、館内はその歴史に裏打ちされた重厚さと共に、
良い意味で少々く胡散臭いような怪しげな魅力に彩られている。
誇張された日本っぽさと言うか、どこか海外映画に見られる"ネオジャパン"みたいな雰囲気が独特で、
大人は楽しくて仕方無いけど、子供には少し怖いかもしれない。

立ち寄り湯は8時半からということで、まだ我々以外には泊まり客しか入っておらず、これまた嬉しい。
大きくは"天狗の湯"(内湯)と"河原の湯"(露天風呂)、そしてプールのような広さの"泳ぎ湯"の3つの温泉があるが、
場所が散っているため、都度都度服を着直して移動しなければならないのが少々大変。
しかし、どれもなかなかに特徴的なので、是非ともすべて入ってみたいところだ。





まずは3つの中では一番普通っぽい、男女別の"河原の湯"へ。
8人も入れば満員の小さな湯舟で、砂防堰堤から滝のように流れる川に風情は無いけど、
奥には那須岳が聳えているので迫力はそれなり。加水されているため若干温めで長湯に向いている。




続いて、温水プールこと"泳ぎ湯"。
混浴だが、基本的には水着着用で利用されているようだ。
男女別の脱衣場には小さな内湯(相の湯)も付いている。
湯はプールのような見た目に反して案外それなりの温度で、普通の温泉としても利用出来る。
昼間は若干開放的過ぎるし子供が多いので、雰囲気を味わうなら夜か雪景色の時季が良さそう。




最後に"天狗の湯"。こちらも混浴だが、一応脱衣場は分かれている。
加水をしていない源泉のため、湯温は一番高く、長湯には向かない。
当温泉の象徴とも言うべきもので、2つの巨大な天狗面が非常にフォトジェニック。



外には別室(と言うか囲い)で打たせ湯と家族風呂がある。
打たせ湯だけの場所が設けられているというのは一風変わっているが、落ちる湯が源泉で熱く、
打たれ続けるには相当な忍耐力が必要と思われる。
また、家族風呂は非常に小さいので、湯舟は2人でもキツキツ。
一応そういうものもある、ぐらいに考えておくのが良さそう。




また、女性専用の"芽の湯"もあり、こちらは綺麗な洗い場も付いているようだ。

いずれ劣らぬ特徴的な温泉揃いでエンタメ感があり、これが700円で楽しめるのは「お得」の一言に尽きる。
若干人を選ぶところはあるが、温泉好きなら一度は足を運んでも後悔することは無いだろう。

 


10時に北温泉を出て、東北道で宇都宮へ。
ここで餃子を食べるのが今回の最終ミッション。
当初は近くの 大谷資料館 も回ろうと考えていたのだが、那須岳の取れ高が想像以上だったので、
今回はこれで十分として、あとは渋滞前にさっさと帰ろうということになった。
11時前ぐらいの時点で若干小雨がパラつくこともあり、やはり1日目の方が好天候だったようだ。

混んでいなければ みんみん正嗣 といった有名店をと思っていたけど、さすがに昼近く(11時半)ともなると
長蛇の列が出来上がっており、どう見積もっても2時間近く並ぶことになりそうな状態。
そこまで強い拘りがあるわけでもないので、人気店の餃子を日替わりで楽しめる 来らっせ に行くことにした。




日替わりだと必ずしも意中の店の餃子を食べられるわけではないが、色々な店の餃子を少しずつ試せる
「A〜E盛り」があるので、一見の観光客向けとしては上手いやり方だと思う。
各自で思い思いに「盛り」や単品餃子、水餃子を注文したが、その中で満場一致の評価を得たのは、
味噌のスープが特徴的な 青源 の水餃子。個人的に家へのお土産もこれにした。


 


最後に観光っぽく街中の 二荒山神社 に立ち寄り、これにて2日間の行程が終了。
東北道の上りはまだ渋滞も始まっていなかったので、スイスイ走れてストレスフリー。
15時前には東川口で友人達を下ろし、16時前には自宅への帰宅が完了した。
2日目は早朝しか山を歩いていないので、本当に山行だったのか若干記憶があやふやな気がする・・・





そんなわけで、今年はいつになくスムーズで充実した泊まり山行となった。
でも、いつもの4人が揃ってこそという部分は残ってしまったので、
来年こそは何とかフルメンバーで日の出を見たいものである。
毎度ながらワガママを許してくれる相方に感謝しつつ、来年に向けて体力維持と強化に励みたい。



▲山と温泉の協奏曲 - 那須岳 1日目 (2017.07.15)
北温泉旅館 / 宇都宮みんみん / 正嗣 / 宇都宮餃子会 来らっせ / 青源 / 宇都宮 二荒山神社

 


【 山行データ 】 那須岳 1,917m (栃木県・福島県 那須連山)
コース:三斗小屋温泉→沼原分岐→那須岳避難小屋→峰の茶屋跡避難小屋→茶臼岳→那須ロープウェイ 山頂駅

【 メモ 】
1日目 を参照。

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