▲謹製アートの楽園 - 不老山 (928m)

2018年06月09日 (土) 23:25

会社のメンバーで 昨年の社員旅行 以来、約1年振りの山行。
今回は自分以外のメンバーが神奈川県在住だったこともあり、丹沢・箱根方面で検討。
丹沢は 4月に塔ノ岳 に登っているし、まだ歩いていないちょっとマニアックな山を探したところ、西丹沢エリアの不老山が候補に挙がった。偶然にも今がサンショウバラの見頃とのこと。


 


7時過ぎにJR御殿場線の松田駅ホームで集合。
前夜から未明に掛けて若干の降水があり、当日も若干不安定な予報ではあったが、今の時点では「曇り時々晴れ?」といった雰囲気の空模様だ。むしろ、高温多湿による熱中症が心配と言えば心配。

8時過ぎに駿河小山駅から明神峠線に乗車。
このバスは乗車した駿河小山駅から出発し、終点は今回の登山口である明神峠という場所。
実は途中に停車するバス停が無く、つまりこの明神線は明神峠に向かう登山客専用ということになる。
更に何と、このバスは8時台に駿河小山駅→明神峠の1本があるのみで、明神峠→駿河小山駅という帰りの便が存在しておらず、文字通り「片道切符」なのである。(バスなので、そもそも切符ではないのだが)




そんなマニアックな線なので、我々以外の利用客は数人ぐらいだろうと思っていたら、まさかの満員御礼で増発という状況。(10人弱のグループが3つぐらい居た)
と言っても、座席がすべて埋まった時点ですぐに臨時便がやって来て、座れなかった人は臨時便にどうぞという、今までに経験したことが無いほどの恩情采配。
お陰で、多少グネグネとした明神峠までの30分弱を快適に過ごすことが出来た。凄いぞ、富士急バス!


 


駿河小山駅の時点では晴れ間も覗いていたのだが、明神峠はガスに包まれていた。
バス停と登山口の看板しか無いような殺風景なんだけど、その看板がちょっと凝っている。
岩田澗泉(いずみ)氏が作成したもので、不老山前後のコース上にかなりの数が設置され、それまで知られることの無かった不老山を一躍有名にした名物であるらしい。



 
9時少し前に登山口を出発。間もなく、サンショウバラ鑑賞ポイントが現れる。
・・・のだが、そこそこ大きいサンショウバラの木に、それらしい花はたったの2輪。
例年なら丁度満開の時季だが、今年はそれより早く咲いて、既に散ってしまったようだ。
他のグループの方曰く、「ここがこの有様だと、上も期待出来ない」とのこと。
まぁサンショウバラは今回偶々良いタイミングだと知っただけで、それを目当てに選んだわけでもないので、気を取り直して先に進むことにする。




 
明神峠からのコースは様々な樹木が立ち並び、展望は僅か。
しかし、それほど鬱蒼としているわけではなく、どちらかと言えば気分の良い登山道が続く。
登山口時点の標高が900mあり、最初に目指す湯船山までの標高差も+140mしかない上に、その上りも山頂直下に偏っているため、上っている感覚が無いような区間が大半である。スタート直後がここまで緩やかなコースというのは、自分としてはあまり経験が無い。




 
特にこれといった特徴も展望も無い湯船山。
特徴は無いが、一応コース上では最高かつ唯一の1,000mオーバー地点という意味はある。



 
前日の雨でコースコンディションに不安があったが、実際に歩いてみると泥濘などは一切無く、懸念していた蒸し暑さとも無縁で快適極まりない山行が続く。
道中は新旧織り交ぜ指導標が充実していて道迷いの心配も少ないし、最早トレッキングですらないハイキングコースといった趣だ。
また、事前情報は得ていなかったがブナ等の巨木が多く、森林セラピー的な活用も可能だと思う。



 
細かなピークはどれも地味ながら、コース上の変化は比較的富んでいるので、割と飽きずにサクサク進み、10時半過ぎにようやくまともなビューポイントに到着。
白クラノ頭と峰坂峠の中間で、特に名のある場所というわけではないし、山と高原地図にもこれといった記載は無い。
しかし、とにかく本当に最初のビューポイントなので、小休止して景色を堪能しておきたい。

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先の展望ポイントから30分ほどで、「サンショウバラの丘」と記された展望地に到着。
地図にこの名称は無いものの、悪沢峠と世附峠の間に「展望良い」と書かれたポイントがあり、どうやらこの丘がそれに相当するようだ。名前の通り、数多くのサンショウバラに囲まれているのだが、やはり花は数える程も無く…
それでも展望は良いし、目指す不老山の山体を間近に眺められる唯一の場所なので、今回はここで昼食を摂ることにした。

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世附峠で林道を跨ぎ、いよいよ不老山への取り付きが始まる。
標高差200mをほぼノンストップで駆け上がる、この日唯一の急勾配区間だが、本当にここぐらいしかそういった区間が無いので、むしろ「ありがとう」といった感じ。体力も有り余っているので、黙々と登って一気に山頂へ。




 
不老山の山頂は樹々に囲まれて展望は無し。
上は抜けているので開放感は多少あるが、サンショウバラは先程の丘の方が多いし、やはりこちらも鑑賞に堪える程の花は残っていなかった。

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不老山から駿河小山駅への下りは、どこから林道に入るかで幾つかルートがある。
山頂から間も無くの分岐、生土山分岐という2つの分岐があり、いずれも西側を選ぶ方が早く林道に合流する代わりに、その林道がかなり長い。
2つとも東側を選ぶと、林道を使わずに谷ヶ岳経由で下るルートとなるが、どのルートを選ぶのが良いかは微妙な判断と思われる。
この日は途中から陽射しが強くなっていたため、日陰皆無の林道は避けて、少しでも涼しそうな谷ヶ岳経由のルートを選択した。




 
谷ヶ岳経由のルートも、地図には無い林道(作業道)が長く並走していて、途中まではそちらを使うことが可能だ。
また、このルートは先の岩田氏の手による看板が多く設置され、これを追いながら下る楽しみもある。

ちなみに岩田氏が看板を設置したのは10年前ぐらいが最後のようで、それ以降、その志を引き継ぐ(?)有志の手による、同様の看板も多数見掛ける。
残念ながらクオリティとしては岩田氏のそれに遠く及ばず、今のところ岩田氏の引き立て役になってしまっている感が否めないところではあるが、岩田氏の看板は朽ちていく一方なのも事実なので、是非頑張って続けていって欲しい。



 
下山ルートは全体的に展望が少ないものの、ところどころで 大野山 方面を見渡すことが出来る。


 
最後の最後、沢に出る辺りで急な下りが現れる。
手摺や階段が設置されているものの、ややスリッピーで脇が切れ落ちているため、長い下りに脚がやられていると思わぬ事故に繋がる危険がある。ここだけは要注意。

登山口から舗装路までもそこそこ長く、舗装路に出てから駅までもまた長いため、不老山からの下りは全体的に「かったるい」印象が伴う。
夏日のような陽射しも相変わらずで、最後の最後に思わぬ消耗を強いられた。



 


15時過ぎに駿河小山駅に到着。
メンバー構成上、全体的に緩めのペース配分を貫いたため、ほぼ山と高原地図のコースタイム通り。
通常ならここから御殿場線で山北駅の さくらの湯 に向かうところだが、今回は車があったのでの あしがら温泉 に立ち寄ってみることにした。

施設としては平均的で特徴は無いが、入浴料が500円と安く、雲が無ければ露天風呂から富士山を眺められるという、なかなか良いロケーションだ。今回のように車が無ければ使えそうにないけど、覚えておくと良いかもしれない。


 
今年は9月の連休に久々の雲取山が控えているので、それまでに2回ぐらいは機会を作って、何とか体力の維持に努めたいところだ。



▲常春の島で絶景を - 八丈富士 (2017.06.17) / ▲桜と酷暑の表尾根縦走 - 塔ノ岳 (2018.04.21)
小山町町民いこいの家 あしがら温泉

 


【 登山データ 】 湯船山 1,041m〜不老山 928m (神奈川県・静岡県 丹沢山地)

コース:明神峠→湯船山→白クラノ頭→峰坂峠・悪沢峠→サンショウバラの丘→世附峠→不老山→生土山分岐→谷ヶ山→生土架橋→駿河小山駅

・明神峠〜サンショウバラの丘
バス乗車地点の駿河小山駅前にはコンビニが無く、8時台は商店なども開いていないため、遅くとも松田駅時点で食料を調達しておきたい。(駿河小山駅から最寄りのコンビニまでは500m程度)
明神峠〜湯船山の一部区間に痩せ気味の尾根がある以外は、基本的に幅が広く歩き易い登山道が続く。
明確な上りは湯船山直下だけで、他は緩やかなアップダウンしかない。

・サンショウバラの丘〜不老山
サンショウバラの丘から僅かに下って世附峠に出た後、不老山山頂まで一気に上る。
傾斜はそれなりだが30分程度なので、本コース唯一の踏ん張りポイントとして楽しむのが正解だろう。

・不老山〜谷ヶ岳〜駿河小山駅
僅かにロープを用いる箇所がある程度で、全体的には緩やかに下り続ける。
途中に2箇所ほど林道への分岐があるので、天候や余力に応じたチョイスが可能。
谷ヶ岳は脇道を上った先にあり、ピークハント目的でなければ立ち寄る意味はあまり無さそう。
登山口直前の下りはそこそこ急で危険なため、慎重を期したい。
登山口から駅までが案外長いので、登山口で気を緩めるとその後が精神的にキツくなる。

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